平成27事業年度運営方針
2015・2016スローガン『フロンティア・スピリット』
協会は挑戦する事に積極的な姿勢を示し、理想に向かって進歩できる組織づくりを目指します。そして未来のために、今やらなければならないことを探り、デザイン書道界の存続と発展のために行動していきます。事業計画では長中期ビジョンを設定し、ハード面とソフト面を両立させながら、「創造力」「制作力」「対応力」をテーマに会員のスキル向上を見据えた取り組みを図っていきます。平成27事業年度事業計画
●執行部
- 理事長 久木田ヒロノブ(神奈川)【事業運営に関するすべての業務執行を統括】
- 副理事長 兼 事務局長 高橋淳子(埼玉)【事業運営において総務に関するすべての業務遂行を統括】
- 理事 若尾敬子(岐阜)【マーケティングおよび中部エリア担当】
- 理事 高田蒼邱(千葉)【プロモーションおよびソーシャルメディアを担当】
- 幹事 鈴木加子(東京)【執行部職務の執行を監査】
●マーケティング戦略の強化と副理事の役割
協会の活動は会員のビジネスに直結しています。したがって協会の発信力を向上させることは、会員の共通の利益を図れるものと考えています。すでに法人格として活動する協会にとってデザイン書道界の情報収集は不可欠であり、長期的ビジョンを見据えたマーケティング戦略の強化を図る必要があります。
マーケティングを通じてデザイン書道の現状や環境分析と市場志向の策定を行ない、将来の協会の運営方針に役立てる考えです。
協会が効果的なプロモーション活動を展開するには、マーケティングと連動することが大切です。デザイン書道界の実態を把握することは、世代的な特性や地理的な特性に応じた取り組み、そしてターゲットに対してデザイン書道の認知度、信頼度を図る方向性を見出すことができると考えています。
協会が成長していくカギは会員ひとりひとりの協力です。執行部ではサポート役として副理事を配置し、目標に向けた活動を図っていきます。また、副理事の交代、増員は総会の決議なしに執行部の判断で決定できるものとします。
- 副理事/マーケティング担当
- 高木佳水(東京)【北海道・東北エリア担当】
- 日高茜苑(東京)【九州・沖縄エリア担当】
- 大野詠舟(東京)【関東・甲信越エリア担当】
- 薛 翔文(兵庫)【関西・中四国エリア担当】
- 副理事/プロモーション担当
- 大谷美游(神奈川)【関東エリア担当】
- 矢部澄翔(埼玉)【東日本エリア担当】
- 榮田清峰(三重)【西日本エリア担当】
- 参与会員
- 中川道代(熊本)
- 上田裕子(京都)
- 秋葉廣瑤(大阪)
- 山田あかね(福島)
●定例総会の開催
毎年4月開催の定例総会は協会員が一堂に会し、協会運営に直接関わり意見交換を行なう意思決定最高機関です。一般社団法人として今後も開催を行なっていきます。
●財政基盤の確立に伴う年会費の値上げの実施
これまで協会はコスト削減等に努めてきましたが、消費税率の変更、必要経費の増加、そして今後新たなビジョンを推進するためにも、平成28年4月より2,000円アップの28,000円に年会費を改定いたします。
●入会審査の実施
これまで協会への入会希望者は無審査で認めてきました。その理由として、協会員を増やし財源を確保する事、入会者の多くがプロでないこと等が上げられてきました。現在の会員は108名(休会者を除く)ですが、26年もの間に250名の方が退会されています。 協会へは入会しやすく退会しやすい環境になっていましたが、協会が法人運営を図り、社会的信用と組織力を構築するために平成28年4月より入会審査を実施いたします。
◎審査基準=実際に使用された作品または創作2点と、プロフィールおよび協会入会の動機書。
●正会員審査の実施
正会員審査は、協会員の技術向上を図る目的に年に一回行います。企業様から協会へ仕事依頼等ある場合には優先的に正会員に発注いたします。審査では普段の活動報告や、過去の仕事実績を添えていただき審査いたします。本年度もすべてデータによる作品の受付・提出といたします。
◎正会員審査課題配布/2015年5月末発行の110号会報に同封
◎正会員合否決定/2015年7月
●会報の発行と広告掲載の営業強化
会報は引き続き年4回発行し、会員および一般社会に向けた広報ツールとしての役割とし、より内容の充実を図っていきます。
また、今後は企業様からの広告および商品通販の掲載を図り、広告収入での財源確保を図ります。商品通販では会員特別価格で提供します。会報は現状の24ページから次号会報より8ページ増の32ページ構成に改編します。ただし、110号は36ページ構成とします。
- ■110号会報発行/5月末
- ■111号会報発行/8月末
- ■112号会報発行/11月末
- ■113号会報発行/2月末
- 【広告スポンサー】
- 株式会社あかしや 様(奈良/水谷豊社長)=2頁商品通販
- 株式会社ならや本舗 様(東京/南八郎会長)=2頁商品通販
- 株式会社天来書院 様(東京/比田井和子社長)1頁商品通販
- 株式会社アートバンク 様(京都/來田淳社長)1頁企業広告
- 株式会社墨運堂 様(奈良/松井茂浩社長)=1頁商品広告
●JDCA大賞の応募無料化
隔年に行なわれるJDCA大賞の応募料は1点1,000円と定めていましたが、平成28年度からは会員、一般ともに無料化の実施を図ります。
効果的なプロモーション活動を探り、参加者の多いコンペティションを目指すものです。また、これまで郵送のみの作品応募エントリーでしたが、メール添付での応募も加えていく方針です。
●HP、ソーシャルメディアの活用
現状のソーシャルメディア関連を見直しながら、会員以外に向けた協会の情報をメルマガで発信するなど、社会へ向けた効果的な発信を目指しクライアントや会員獲得の狙いを図っていきます。
会員の方にはホームページのギャラリーを積極的にご活用ください。
●アドバイザー制度の継続
会員のスキルアップを図る目的に、引き続き各分野のアドバイザーを招聘しワークショップ等の展開を推進していきます。
- 【アドバイザー】
- 岡本光平氏(現代書家)
- 園家文苑氏(書家)
- 比田井和子氏(天来書院代表)
- 美登英利氏(デザイン書家・グラフィックデザイナー)
●赤松陽構造氏を新アドバイザーとして招聘
昨年10月のJDCAデザイン書道フォーラムでゲストとしてお迎えした、映画タイトルデザイナーの赤松陽構造氏を、新たにアドバイザーとして招聘し、映像タイトル分野におけるエキスパートとして、ご指導をいただきます。
●デザイン書道のワークショップ 会員の参加費減額へ
協会主催のアドバイザーによるワークショップは、会員の技術向上を図る目的に、様々な角度から内容を探りご提供していきます。なお現状の会員参加費を3,000円から2,000円に減額いたします。ただし一般は現状通り4,000円とします。
【本年度のワークショップ予定】- 『自由な発想と方法で題字を制作』
- 日時/6月27日(土)13時30分〜17時 28日(日)13時30分〜17時
- 講師/赤松陽構造氏
- 会場/ハロー貸会議室新宿B室(東京)
- 受講費/会員=4,000円(2日間)・一般=8,000円(2日間)
- 概要/2日間のワークで初日は解説、実技と講評。2日目は参加者全員の作品を映像に挿入し講評
- 定員は20名
- 『書を使ったグラフィックデザイン』
- 日時/9月12日(土)13時30分〜17時
- 講師/美登英利氏
- 会場/ミトグラフィコ事務所(東京)
- 受講費/会員2,000円・一般4,000円
- 概要/美登氏が手掛けた作品の数々を、ラフデザインから完成するまでのプロセス等を解説。
- 定員は15名
- 『筆と線質の関係原理を知る』
- 日時/11月28日(土)13時30分〜17時
- 講師/岡本光平氏
- 会場/あかしや本店ショールーム(奈良)
- 受講費/会員2、000円・ 一般4、000円
- 概要/様々なあかしや筆を通して、デザイン書道に効果的な線質を探る実技と講義。
- 定員は25名
●JDCAデザイン書道フォーラム 参加会員の無料化
毎年行なわれている協会主催のデザイン書道フォーラムの参加費を、本年度から現状の会員1、000円から無料化を実施します。ただし一般は現状通り2、000円とします。
- 【本年度のフォーラム予定】
- 『墨のお話し(仮)』
- 日時/10月24日(土)13時30分〜16時30分
- ゲスト/株式会社ならや本舗 代表取締役会長 南 八郎氏
- 会場/TOCビル(東京・五反田)
- 参加費/会員無料・一般2,000円
- 概要/老舗書道用品「ならや本舗」の南八郎氏をお迎えし、和墨と唐墨について、また墨と硯、墨と筆、墨と紙の関係についての講演です。
- 定員は70名
●協会への仕事依頼に関する新規約
これまで行なわれてきたJDCA大賞と共に、新たなコンペティションの開催を図り、一般へのデザイン書道の関心と話題性を狙いとするものです。エントリーはすべて無料とし、賞状と副賞を授与するものです。
●新たなコンペティションの実施
協会の法人化に伴い、民間企業からのプレゼンオファーが増える中、協会への仕事依頼については、制作費の20%を手数料として差し引くことを実施するものです。但し、1案件200万円以上は10%とします。
- おもしろ筆文字大賞(仮)
- プロ、アマ問わず、一定の課題を通して誰もがエントリーできるコンペティションの実施を図ります。
- 概要=現在調整中
●デザイン書道による応援メッセージ無料ダウンロードサービスの終了
震災後に実施してきた東日本大震災復興支援事業「デザイン書道による応援メッセージ・無料ダウンロードサービス」を終了いたします。理由は、本来の趣旨の異なった相談や依頼もあり、そこで発生するトラブル、作品の著作権財産権および人格権の管理が事務局では難しいと判断したものです。
●会員名簿および連絡先の開示
協会員のみに会員名簿を配布し、会員相互の親睦を図ります。ただし、会員に事前承諾を得ることを条件とします。ご協力お願いいたします。20%を手数料として差し引くことを実施するものです。但し、1案件200万円以上は10%とします。
●復興応援事業を兼ねた展示会の実施
本年度はこれまで開催していた年賀状展に代わり、東北地方を中心に巡回する展示会の実施を図ります。会員数の少ない東北地方へのアプローチと、復興応援事業を兼ねた内容で作品を展示するものです。詳細は、すでにお配りした出展に関する仕様ならびに規約をご覧いただき期限まで作品をお送りください。
- デザイン書道で彩る『がんばっているあなたへ伝えたい言葉』展
- 概要/ポストカードまたは2Lサイズに作品を額装して展示。東京・福島・宮城を巡回します。作品は、生作品またはデータ出力作品とします。
- 東京・銀座展
- 日時/2015年7月1日〜12日
- 会場/タチカワブラインド 銀座スペース「オッテ」
- 東京都中央区銀座8丁目8番15号 タチカワブラインド銀座ショールーム
- 福島・郡山展
- 日時/2015年8月13日〜16日
- 会場/郡山ビッグアイ展示室 福島県郡山市駅前2丁目11番1号 郡山ビッグアイ6F
- 福島県郡山市駅前2丁目11番1号 郡山ビッグアイ6F
- 福島・南相馬展
- 日時/2015年12月4日〜7日
- 会場/南相馬市民文化会館 福島県南相馬市原町区本町2丁目28番1号
- 宮城・仙台展
- 日時/2016年1月(調整中)
- 会場/復興支援拠点・ニコンプラザ仙台 宮城県仙台市青葉区中央1丁目3番1号AERビル
●JDCA公認のデザイン書道に関する制作費基準項目書の作成
協会が一定の基準とする、デザイン書道に関する制作費の基準項目を、株式会社アートバンクと協同で作成し会員に配布するものです。これは制作費の基準を示すものではなく、見積り等に表記するあらゆる項目を記した資料です。
制作料の提示に不安を抱く会員も多く、JDCA公認の項目書にすることで会員のバックアップを図れると考えています。
●保険制度
協会は「文芸美術国民健康保険」を導入しています。この保険は会員の任意でご加入いただくもので、日本文芸家協会など64団体13、000人以上の方々が加入しています。保険内容は一般の国民健康保険と同じで、保険料は年収に関わらず一定の金額です。加入条件はJDCAの協会員でフリーランス。職業がデザイン書道に従事している方です。
- 保険料=組合員月額16,900円(医療保険分13,800円+後期高齢者支援金分3、100円)
- 家族月額8,700円(医療保険分5,600円+後期高齢者支援金分3,100円)
●デザイン書道検定の実施へ
協会は長年、デザイン書道の社会的認知と普及・発展に努めてきました。その結果、デザイン書道家を職業としている方や、これから目指そうとしている方は年々増加しています。協会が考えるデザイン書道の理念のもとに、デザイン書道文化の形成に努めるために「デザイン書道検定」の構想を考えています。
また、デザイン書道白書の作成を目的にマーケティングリサーチを図りながら、三年後の実施を目標とした準備を図っていきます。
デザイン書道検定の効果と特長
全国には、まだ職業として十分に確立されていない地域や、デザイン書道の認知すらない企業も多く、また報酬の格差などさまざまな問題があります。検定の実施は、デザイン書道作家とあらゆるクライアントに対するファクターとなり、認知度アップの効果やその個人の力量を判断できる重要な目安となってきます。
デザイン書道検定では、目的や媒体に応じて広告のコンセプトを把握するなど、デザイン的な考え方を解くための「デザイン力」、デザインの視点から相応しい文字表現の構成を創作できる「制作力」など、総合知識を段階に分けて認定する検定試験とします。
デザイン書道検定実施の大きな特長としては、受験者の知識欲を刺激し、学習意欲をかり立てるという事があげられます。デザイナーはもとより、一般的な方々や、過去に書道を学んでいた方、また書道経験者がこれまでのキャリアを活かして改めてデザイン書道に取り組むことも予想されます。
デザイン書道検定では、レベル分けをした検定問題を設定することで、受験者は段階的に学習を進め、同時により深い知識を持つようになると考えています。また将来は人材育成プログラムとして、指導レベルにあることを証明する資格「JDCA認定講師」を設定し、多くの講師も輩出していきたいと考えています。
デザイン書道検定は、デザイン書道界および協会の存続と構築、協会の役割である筆文字の社会的価値の発信と、デザイン書道家らの保護、雇用、育成をつなぐ重要な基幹事業と考えます。
●規約の改定(追加事項)
- 第4条(事業)
- 協会への仕事依頼については1案件につき、制作料の20%を手数料として協会に納めるものとする。ただし200万円以上の制作料については10%とする。